育樹祭について

全国育樹祭とは

 天皇陛下の行幸啓行事として、昭和25年から各地で開催されてきた全国植樹祭において、天皇・皇后両陛下がお手植えされた樹木を皇族殿下がお手入れする行事や式典を通じ、「親が植え、子が育てる」象徴を示すほか、育樹活動等の貢献者の表彰などを行い、「継続して森を守り育て、次の世代に引き継ぐことの大切さ」を伝える国民的な緑の祭典として、毎年秋期に開催されています。

 大分県では、昭和33年に別府市志高、平成12年に豊後大野市大分県県民の森において全国植樹祭が開催され、昭和52年に「第1回全国育樹祭」を開催してきました。この度、令和3年に第45回となる全国育樹祭を再び開催するにあたり、様々な準備を進めながら、県民の皆様がより森林に親しみ、森林への愛情を育む機会を多く提供していきます。

併催行事・記念行事等

全国育樹祭の開催にあたり、様々な併催行事や記念行事が開催されます。

「国民参加の森林づくり」シンポジウム

記念行事 開催前年プレイベント
公益財団法人 森林文化協会の共催により、開催地の特徴や全国育樹祭開催方針などを踏まえ、森林づくりへの関心を高めるための基調講演や、パネルディスカッションなどを行います

育林交流集会

併催行事 式典前日開催(予定)
県内外の林業・木材産業の関係者や、次代を担う学生など、森林林業・木材産業に高い関心を持つ人たちが参加し、直面する課題や先端技術等に関するテーマの講演や情報交換等を行います

「緑の少年団活動 全国発表大会」

併催行事 式典前日開催(予定)
全国から選出されたみどりの少年団や県内外のみどりの少年団等がつどい、日頃の活動状況の発表や相互交流を通じて、研鑽を積む機会を提供します

「森林・林業・環境機械展」

記念行事 式典日・翌日開催(予定)
充実する国内の森林資源の活用に欠かせない高性能林業機械や、日進月歩で技術が進み活用が期待される情報関連機器等、森林林業・木材産業の効率化・高度化に資する関連メーカー等が最新技術を展示実演します

「おもてなしコーナー」

式典及び関連行事会場に設置
式典行事や各関連行事において、県内外より来訪される参加者の皆様に対し、歓迎するためのおもてなしとして、開催地の特徴を活かした物産等の展示販売などを行います

昭和33年 第9回全国植樹行事並びに国土緑化大会(現 全国植樹祭)

主催 大分県・国土緑化推進委員会(現(一社)国土緑化推進機構)
共催 九州各県
開催地 別府市志高
開催日 昭和33年4月8日
参加者 一般参加者5000名、参列者5000名

国土保全への想い
戦後初めてとなる昭和天皇・香淳皇后陛下そろっての九州行幸啓として、九州各県の知事が列席する盛大な大会であったようです。
昭和28年に日田の三隈川が氾濫し、死者165名、家屋772戸が全半壊した災害について、災害直後に侍従を現地に派遣し、本行幸啓でも終始お気にされていた陛下は、植樹により災いを避けたいとの想いを御製に込められています。
昭和41年に再び来県された際には、お手植えのスギの成長を御覧になるとともに、日田を訪れ、展望台から復興の様子をつぶさに眺め、安堵の思いを日田市長にお声がけされたとの記録もあります。
当日、志高湖畔の原野に天皇陛下と皇后陛下が、それぞれ3本ずつ、“森”の字になるようにインスギという品種のスギをお手植えされ、昭和52年に行われた「第1回全国育樹祭」において当時皇太子・同妃殿下であった現上皇・上皇后陛下が施肥を行い、大きく育っています。

当時の時代背景
大会における石谷林野庁長官や土屋九州地方知事会長(福岡県知事)の奏上文によると、昭和31年までに、全国民的努力をもって戦中戦後に乱伐した復旧造林が完了したと報告しています。翌32年からは、復興に要する樹木の伐採後再造林の徹底に加え、災害防止や資源確保のために、生産力の低い低質林や原野を生産力の高い森林に変えるべく、積極的な造林活動を展開し、昭和55年までに民有造林地を全国で約300万㏊拡大させるという目標が掲げられています。
大会の決議として木下大分県知事が宣言した内容にも、同様の趣旨が盛り込まれており、当時、造林による水資源の確保や災害の防止をもって、民生安定と産業基盤の確立を目指すという動きは、全国民的な目標であったことがうかがえます。
後に「拡大造林期」と呼ばれるこの時期には、最大で本県の森林面積に匹敵する40万㏊もの森林造成が年間で行われ、現在国土の7割、約2500万㏊におよぶ森林は、まさに先人の努力の賜として、私たちに引き継がれています。
このように、本大会は「造林の時代」の幕開けを九州に告げる契機となりました。

昭和52年 第1回全国育樹祭

主催 大分県・国土緑化推進委員会(現(一社)国土緑化推進機構)
協賛 全国森林組合連合会・全国林業改良普及協会
開催地 別府市志高
開催日 昭和52年9月16日
参加者 招待者1000名、県内参加者3000名
名称未設定-3

記念すべき第1回開催
戦後、約20年にわたり全国で精力的に進めた植栽により、日本は国土の約7割に及ぶ、先進国としてはかなり高い森林率を誇る緑豊かな国となりました。
初期では復興、やがては高度経済成長による多量の木材需要に応えるため、生長した樹木を枝打ちや除伐、間伐をしながら、適切に管理することへの社会的な要求が高まりを見せていました。
森林は、収穫までに数十年を要するため、一代で植栽から収穫までを行うことは難しく、「親の植えた木を子が育てる」という連帯感をもって、初めて成立する資源であるとの認識が強まっていました。
また、枝打ちや除伐の繰り返しにより、林内を明るく保つことが、良い木を作るだけでなく、心身ともに健全で住みよい生活環境の創造につながるとして、国民の森林に対する理解を深めることが重要視されるようになりました。
そこで、全国植樹祭において天皇・皇后陛下がお手植えされた樹木を、皇族殿下がお手入れする象徴的行事を行う、「全国育樹祭」の開催が決まり、その記念すべき第1回開催として別府市に皇太子・同妃両殿下(現上皇・上皇后両陛下)をお招きして行われました。
やがて森林の機能に対する研究が進み、災害の防止や地球温暖化の防止に間伐が非常に重要な役割を持つことがわかり、後に「育林の時代」と呼ばれる本格的な間伐推進の期間を、全国的に迎える契機となる大会になりました。

次世代育成の意識も高まる
全国育樹祭の開催は、「次世代へ森をつなぐ」機運を高める契機ともなり、大会において若手林業従事者による「誓いのことば」が発せられるとともに、「緑の少年隊(現緑の少年団)」の活動発表も行われました。式典内だけでなく、それぞれ、林業従事者の技術交流を深める「育林技術交流集会」、全国の少年団代表との相互交流を進める「全国緑の少年隊活動発表大会」を併催行事として行い、現在も開催は続いています。
このように、第1回全国育樹祭の開催は「森林を複数世代にわたる人々が継続して守る」ことの重要性を、広く認識させる契機ともなりました。

平成12年 第51回全国植樹祭

主催 大分県・(一社)国土緑化推進機構
開催地 大分県県民の森平成森林公園(現 全国植樹祭開催記念広場)
開催日 平成12年4月23日
参加者 12,000名
(招待者6400名 一般公募者2500名 スタッフ3100名)

災害に強い森づくりへ
平成3年の台風19号をはじめ、平成に入って多くの豪雨災害が日本各地で起こり、異常気象に対する国民の関心とともに、森林に対する防災機能発揮への期待が高まっていきました。
平成12年に行われた第51回全国植樹祭では、多くの風倒木がある被災地を植樹会場として設定し、倒木を整理した後地に広葉樹を樹下植栽することで、全面的に多層の樹木に覆われる、「複層林」を参加者の皆様と共に作りました。
植栽された33種、約1万本の植栽木は順調に生長し、現在会場は多様性に富んだ豊かな森となりつつあります。

もう一歩、森へ
西暦2000年の開催でもある第51回全国植樹祭では、21世紀における「森林と人との共生」を目指すという基本方針を掲げ、大会決議に「都市住民を含む多くの人達と力を合わせ、災害に強く心安らげる多様な森づくりを推進する」とあるように、森づくりに多くの人々の参加が呼びかけられました。
「もう一歩、森へ」を合い言葉に、県内の山村・都市・漁民の連携による新たな森づくり(注:当時の表現)が始まり、開催後もNPO法人などによる森林ボランティアや企業の参画による森づくりが県内各地で行われています。
式典においても、県民の皆様が伝統芸能や踊りなどを披露する形で参加し、全国植樹祭を盛り上げていただきました。
県では、全国植樹祭の開催を機に、毎年行っていた植樹祭を、「豊かな国の森づくり大会」と改め、現在も多くの県民の方々に参加いただいています。

21世紀につなげる森づくり
昭和25年から続いた全国植樹祭が50周年の節目を過ぎ、21世紀への変わり目となった51回開催では、未来へ向けた様々なメッセージが発信されました。
天皇陛下のお言葉には山村地域の過疎化や林業従事者の高齢化が進む中で、いかにして豊かで手入れの行き届いた活力のある森林を維持していくかという課題への憂慮が示され、伊藤衆議院議長からは森林は人間活動と自然との調和を図るのに最適な再生可能な資源であり、21世紀はこの森林資源を基とする「循環型社会」の構築が大きなテーマになると述べています。
約20年を経過した現在、林業の成長産業化を目指し、伐って使い・植えて・育てるという「森林資源の循環利用」を進めることで、地域の林業・木材産業の活性化を図っています。手入れの行き届いた、活力ある森林を保ち続けられる体制の構築まで、不断の努力は続いています。

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